2018年4月23日月曜日

ポリープ切除の実例


日帰り大腸ポリープ切除術


当院では、大腸内視鏡検査中に腺腫性のポリープを認めた場合、その場で内視鏡的に切除しています。(日帰りポリープ切除)

今回はその切除の実例を紹介します。


50歳代の男性

検診での便潜血検査陽性にて要精査の指示があり来院されました。
大腸内視鏡検査はこれまでに一度も受けたことがなかったそうです。


S状結腸に20mm程度の有茎性のポリープを認めます。(



通常観察にて全体像を把握し、画像強調画像(BLI)にてポリープの表面構造を観察します。
拡大観察も併用します。(













病変の全体像、表面構造を把握したあとに、
スネアと呼ばれる輪っか状の処置具でポリープの根元を縛ります。(













高周波焼灼装置で通電し、ポリープを焼き切ります。

切除後の傷口を詳細に観察し、取り残し(遺残)がないか確認します。(













有茎性のポリープは茎内に太い血管が走行していることが多く(実際に傷の真ん中に焼き切れた血管が確認できます)、後出血のリスクが高いため、クリップと呼ばれる処置具で傷をしっかりと縫縮します。(













クリップは傷の治癒とともに1~2週間で自然に脱落し、便とともに排泄されます。

今回は、大きめのポリープで出血リスクも高いことから、検査後の食事は指定の食事セット(低残渣食:3食分)を食べていただきました。

切除したポリープは回収し、病理検査(顕微鏡検査)に提出します。(
結果は約1~2週間後に判明します。













このポリープの病理結果は、

高異型度管状絨毛腺腫(一部に異型度が強く腺腫内癌も疑う), 切除断端陰性

とのことでした。

つまり、癌と診断してもいい程の顔つきの悪い(異型度が強い)腺腫であった との診断でした。

内視鏡的な治癒切除になり、内視鏡治療のみで治療は完了になります。



このポリープは大きさ、形状から高周波焼灼装置での通電が必要でした。
ポリペクトミー

当院ではポリープ切除の大半は高周波焼灼装置を使わない 『 コールドポリペクトミー 』 という新しい切除法で行っています。
コールドポリペクトミーの実例はまた後日紹介したいと思います。


今後も確実かつ安全なポリープ切除を心掛けて、技術の向上に努めていきたいと思います。